仏壇・お位牌の処分とお焚き上げ|魂抜き(閉眼供養)の手順と費用

清潔な和室に置かれたお仏壇

遺品整理を進めていて、最後まで手が止まるもの。
お仏壇と、お位牌です。

「捨てるわけにはいかない」
「でも、引き取って置く場所がない」
「そもそも、何から手をつければいいのか分からない」

そのままお部屋の片隅に残り、家全体の整理が止まってしまう。よくあることです。

この記事では、お仏壇やお位牌を手放すときの手順、魂抜き(閉眼供養)とは何か、費用の目安、お寺とのお付き合いがない場合の進め方まで、順を追ってご説明します。

目次

まず、手順の全体像

お仏壇の前で手を合わせるスタッフ

おおまかには、次の3つの段階を踏みます。

  1. 中のものを確認して分ける … 位牌、過去帳、仏具、遺影、書類、貴重品
  2. 魂抜き(閉眼供養)をしていただく … お仏壇やお位牌から魂を抜く儀式
  3. お焚き上げ、または処分をする … お寺でのお焚き上げや、自治体・許可業者による処分など、方法を選びます

この順番が大切です。1を飛ばすと大事なものを失い、2を飛ばすと気持ちの区切りがつかなくなります。

第1段階:中のものを確認する

お仏壇の引き出しの中を丁寧に確認する手元

お仏壇の引き出しや、下部の収納には、思いがけないものが入っていることがあります。

出てくることが多いもの 扱い
過去帳・位牌 ご先祖の記録です。処分の前に必ず内容を確認してください
遺影・写真 ご家族で相談のうえ、残すか供養するかを決めます
現金・通帳・印鑑 お仏壇に保管されている方は少なくありません
権利証・保険証券 相続の手続きに必要になります
手紙・日記 ご家族にとって大切な記録であることがあります

過去帳は、ご先祖のお名前と没年が記された帳面です。新しいお仏壇に引き継ぐ場合も、お寺に納める場合も、まず中身を確認してください。ご家族の歴史がここにしか残っていないことがあります。

現金や通帳が出てくるのは、本当によくあることです。弊社の作業でも、分別中に見つかった貴重品をお返しすることはめずらしくありません。捨てる前に、引き出しの奥まで確認してください。

第2段階:魂抜き(閉眼供養)とは

僧侶による魂抜き(閉眼供養)の読経

どういう儀式か

お仏壇やお位牌、お墓には、開眼供養(かいげんくよう)という儀式を経て、礼拝の対象としての性格が与えられていると考えられています。魂抜きは、その逆の手続きです。

僧侶にお経をあげていただき、礼拝の対象としての役割を終えていただく。そのうえで、お仏壇は「木の家具」に、お位牌は「木の札」に戻ると、一般的には考えられています(考え方は宗派によって異なります)。ここまで済ませてから、はじめて処分やお焚き上げに移ります。

呼び方は宗派によって異なります。

  • 閉眼供養(へいげんくよう)
  • 魂抜き(たましいぬき)
  • お性根抜き(おしょうねぬき)
  • 遷座法要(せんざほうよう)

浄土真宗では「魂を抜く」という考え方をとらず、お仏壇を動かしたり手放したりするときは遷仏法要(遷座法要)をお勤めするのが一般的です。新しいお仏壇にご本尊をお迎えするときの法要は入仏法要と呼ばれます。なお、浄土真宗では一般的にお位牌を用いず、過去帳や法名軸にお名前を記します。お寺に問い合わせるときは、「お仏壇を片付けたいので、ご供養をお願いしたい」とお伝えすれば通じます。

必ずしなければならないのか

法律で決まっているわけではありません。宗教上の慣習です。

ただ、実際にお手伝いしていると、魂抜きをしてから手放された方のほうが、後悔されることが少ないと感じます。ご自身の気持ちの整理のために行うもの、と考えていただくとよいかもしれません。

ご親族のなかに、儀式を大事にされる方がいらっしゃる場合は、なおさら先に相談しておかれることをおすすめします。あとから「なぜ何もせずに捨てたのか」という話になるのは、避けたいところです。

費用の目安

費用は、ご自分でお寺にお願いする場合と、遺品整理業者などに手配を頼む場合とで、考え方が少し変わります。

ご自分でお寺にお願いする場合

僧侶にお渡しするのは「お布施」であり、料金ではありません。そのため定価はなく、お寺やご地域によって幅があります。

一般的な目安としては、1万円から5万円程度をお包みされる方が多いようです。これに加えて、ご自宅まで来ていただく場合は「御車代」として、5千円〜1万円程度を別の封筒でお渡しする方が多いようです。

金額に迷われたら、お寺に直接お尋ねになってかまいません。 「皆さまどのくらいお包みされていますか」と伺えば、目安を教えてくださるお寺が多いようです。遠慮して曖昧なまま進めるより、確認したほうがお互いに気が楽です。

弊社にご手配をお任せいただく場合

弊社でご手配する場合、魂抜きはお布施を含めて2万円(税込)です。僧侶へのお布施を別にご用意いただく必要はありません。いくらお包みすればよいか迷われている方も、金額が先に分かっていれば安心して進められます。

なお、遠方の場合は、別途交通費をいただくことがあります。

お付き合いのあるお寺がない場合

「うちがどこの宗派かも分からない」という方は、たいへん多くいらっしゃいます。

手がかりになるのは、次のようなものです。

  • お位牌の戒名の形(宗派によって特徴があります)
  • お仏壇の中のご本尊のお姿
  • 過去帳の記載
  • ご親族に聞く

それでも分からない場合でも、進める方法はあります。弊社では、各宗派の僧侶に現地までお越しいただき、魂抜きをお勤めいただいています。宝塚市の戸建てで遺品整理をお手伝いしたときも、「どこのお坊さんにお願いすればいいか分からない」とご相談をいただき、魂抜きをお願いしました。

お寺のあてがない場合も、そのままご相談ください。

第3段階:お焚き上げ、または処分

お焚き上げのためにお位牌を白い布で丁寧に包む様子

魂抜きを済ませたあとの進め方には、いくつかの選択肢があります。

方法 内容 向いている場合
お寺に納める 魂抜きから引き取りまでお寺にお願いする お付き合いのあるお寺がある
仏具店に引き取ってもらう 購入されたお店で引き取る 購入先が分かっている
遺品整理業者に依頼する 供養の手配から搬出・処分までまとめて頼む(処分品の運搬は一般廃棄物の許可業者などが行います) 他の遺品とあわせて整理したい
自治体の粗大ごみに出す 木製家具として出す 費用を抑えたい

自治体に出すことは可能ですが、受け入れの可否や扱いは市区町村によって異なります。 お住まいの自治体にご確認ください。なお、大阪市では粗大ごみの申し込みは大阪市粗大ごみ収集受付センターで受け付けています(インターネットからの申し込みは24時間可能です)。大阪市では、お仏壇は粗大ごみの品目に含まれており、手数料は1点1,000円です(2026年9月時点)。

大きなお仏壇は、一人では動かせません。無理に運ぼうとして腰を痛める方、階段で扉を壊してしまう方がいらっしゃいます。分解が必要な場合もあります。ご無理はなさらないでください。

遺品の供養(お焚き上げ)について

お仏壇やお位牌のほかにも、そのまま捨てることに抵抗のあるお品があります。

  • 遺影、アルバム、手紙
  • 人形、ぬいぐるみ
  • 神棚、お札、お守り
  • 故人が愛用されていた品

こうしたお品を、お寺や神社で読経やご祈祷をしていただいたうえで焼いて供養することを「お焚き上げ」といいます。受け入れていただけるお品や方法は、お寺や神社によって異なります。

弊社では、魂抜きを済ませたお位牌や過去帳のほか、人形・ぬいぐるみ・神棚・お札なども、京都のお寺でお焚き上げしていただいています。ご遺骨の扱いについても、あわせてご相談ください。遺品整理とあわせてご依頼いただけます。

「処分」という言葉に抵抗を感じられる方は多くいらっしゃいます。私たちも、お品を単なる物として扱うことのないよう心がけています。

お仏壇のことだけでもかまいませんし、お部屋全体の整理とあわせてでも承ります。お見積り・ご相談は無料です。

神棚の場合

壁に祀られた神棚

神棚も考え方は同じです。神職にお祓い(御霊抜き)をしていただいてから、お焚き上げに出すのが一般的です。お札やお守りは、いただいた神社に納めるのが本来の形ですが、遠方の場合は近隣の神社にご相談ください。

よくいただくご質問

養生したお仏壇を二人で丁寧に運び出すスタッフ

Q. お仏壇だけを引き取ってもらえますか。
はい。お仏壇やお位牌だけのご依頼も承ります。搬出が難しいお部屋の場合も、経路を養生してお運びします。

Q. 魂抜きの日に立ち会えないのですが。
ご事情に応じて調整いたします。ご相談ください。

Q. 引き取ったお仏壇はどうなるのですか。
ご供養を済ませたうえで、法令に沿って処理します。ご家庭から出るお仏壇や遺品は、法律上「一般廃棄物」にあたります。処分が必要なものは、お住まいの市町村の許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に運搬をお願いしています。お客様のご都合がつく場合は、市のクリーンセンターへの持ち込みにご同行いただく方法もございます。

Q. 位牌は新しいお仏壇に引き継げますか。
可能です。新しいお仏壇をお迎えするときは、開眼供養(浄土真宗では入仏法要)をお勤めするのが一般的です。宗派によって考え方が異なりますので、お寺にご相談ください。

まとめ

お仏壇のことを和室で相談するご依頼者とスタッフ

  • 手順は 中身の確認 → 魂抜き(閉眼供養)→ お焚き上げ・処分 の順
  • 引き出しの奥に、現金・通帳・権利証が入っていることがあります
  • ご自分でお寺にお願いする場合、魂抜きのお布施は1万円から5万円程度が目安。金額はお寺に直接伺ってかまいません
  • 弊社でご手配する魂抜きはお布施込みで2万円(税込)。遠方の場合は交通費を別途いただくことがあります
  • 宗派が分からなくても、お寺のあてがなくても、進める方法はあります
  • 大きなお仏壇の運び出しは、ご無理をなさらないでください

関西遺品整理サポート(株式会社T’sコーポレーション)では、遺品整理とあわせて、魂抜き・お焚き上げの手配まで承っています。お部屋の整理が途中で止まってしまっている方は、お仏壇のご相談からで結構です。

お電話は24時間受け付けています。0120-619-415(お客様専用ダイヤル)。
お問い合わせフォームからもご相談いただけます。料金のご案内、お客様の声・施工実績もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

寺川 宣俊のアバター 寺川 宣俊 代表取締役

株式会社T'sコーポレーション(関西遺品整理サポート)代表取締役。
「誰かがやらなければならない仕事なら、自分で真心を込めてやろう」
知人のお父様が、お一人で亡くなられてから二か月後に発見されるという出来事がありました。当時の私には何もできず、そのふがいなさが、この仕事を始める原点になっています。その後、特殊清掃士・遺品整理士の資格を取得し、2011年から営んでいた電気工事業・建築工事業に、遺品整理・特殊清掃業を加えました。これからは、高齢者を見守るサービスなど、お客様に寄り添う取り組みも広げてまいります。

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